同窓生の皆様、こんにちは。2018年度総会におきまして、本科3回生の有本キヨ子会長様に引き続き、会長の役を引き受けることとなりました昭和53年卒12回生の石塚です。

近年、日本の様々な土地で自然災害が続いておりますが、全国各地で生活されている同窓生の皆様への影響はいかがでしょうか。被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。

2019年7月には、青梅街道沿いに新大学病院が開院しました。その横に控えている昭和61年に建設された病院は早30年余を経過し、看護教育50年、医学部100周年を迎えた東医大に月日の流れを感じる今日この頃ですが、一方、マスコミでは東京医大の問題が報道されました。関係する一員として、倫理的側面から問い直しが必要な部分については解決されていくことを願いうと共に、東京医大の良さが発揮できるように願い、看護同窓会組織として東京医科大学を支援していきたいと思っております。

昨年度の看護同窓会総会時には、新大学病院開院記念のお祝いの品を贈呈してはどうか、と同窓生の方からご意見を頂きました(ご意見ありがとうございました)ので、この度、役員で勝部たまき氏の絵画を準備し、看護同窓会から東京医科大学に贈呈し、東京医科大学病院長三木保先生から感謝状を頂戴いたしました。贈呈しました絵画と感謝状は、後のページに掲載しております。作者の勝部氏は、1964(昭和39)年、産経新聞社主宰東京オリンピック記念コンクールの絵画で最優秀賞を受賞されている方ですので、再度2020年に東京オリンピックを控えているこの時期に贈呈できたことと、看護同窓会からの記念品が大学病院に残ることを嬉しく思っております。

さて、東医大看護基礎教育のスタートは、昭和21～26年の大久保キャンパス内の東京女子保健学院(東京医科大学八十年史にその名称が掲載されていますが、詳細は不明)と同時期に西新宿の大学病院の前身である淀橋病院内にあった看護婦養成所(大学元司書の山本様と看護学科春日先生の調査資料によりますが、詳細は不明)でした。その後、昭和32年～40年東京医科大学病院附属准看護婦学校ができ、東京オリンピックの開催された昭和39年には、3年課程の東京医科大学附属高等看護学校が開設されました。高等看護学校は、昭和53年(私達12回生が卒業した年)に東京医科大学看護専門学校に改称されています。日本で数多い看護専門学校の中で12校しかないという文科省系列の専門学校として運営され、看護科(元本科)5回生、27回生、34回生、46回生の時にカリキュラム改正が行われています。カリキュラム内容の詳細は、『東京医科大学看護専門学校五十周年誌』で確認することができます。また、1990年、本多煇男校長先生と教務主任の福岡笑子先生の時代から『東京医科大学看護専門学校紀要』の初刊が刊行されていますが、当時の日本の看護専門学校で紀要を発刊しているのは東医大の看学のみでした。その様な母校、そして実習施設に恵まれ、よりよく発展していった学習環境で同窓生は学べていたと思います。その後、専門学校は昭和28年3月に卒業した50回生で幕を閉じることとなりましたが、途中には、進学課程の別科生が5回生まで、そして、夜間過程のⅡ部(後の進学科)生が10回生まで学び、本科1回生の頃に病院で多数を占めていた准看護婦さん達の多くの方が看護師へとなって、東京医科大学だけでなく日本各地、あるいは海外で活躍されていきました。そして、日本に200校以上の看護系大学ができた頃、遅ればせに2013(平成25)年4月、東医大に医学部看護学科が設立され、東医大の看護基礎教育が大きな節目を迎えたわけです。

そして、看護同窓会は、2017(平成29)年から新たに看護学科生が加わり、母校を支援する立場としての組織が維持・拡大するとともに、同窓生の和が引き継がれていくことになりました。とても喜ばしく思っております。

現在の同窓生数は、名簿管理を委託している株式会社同窓会事務局様に確認しましたところ、別科生193名、進学科生281名、看護科(前本科)生3379名、医学部看護学科1～3期生271名の総勢4124名(物故者、住所不明者も含みます)になりました。

東医大で学び、大切な友人・知人を得、多くの先生や関係方々と協力し、看護学の変遷を肌で感じながら、学生の学ぶ環境の充実のために試行錯誤して働いた時代は宝物です。そこに感謝する気持ちを、これから数年間、私も含めて役員の同窓生で意見交換しつつ、また、同窓生の皆様からの意見に耳を傾け、何らかの形で同窓生や東京医科大学にお返しできることを考えて頑張ります。

どうぞ宜しくお願いいたします。